バックナンバー一覧 >> 2003 Vol.15 No.9 >> 特集 |
ディジタル放送の開始やネットワークのブロードバンド化によってHDTV映像が我々の身近なものになりつつある。HDTV映像の膨大な情報量を高速高品質処理する圧縮符号化技術・LSI実現技術・伝送配信技術について、NTTサイバースペース研究所の取り組みを紹介する。 |
ディジタル放送の開始やネットワークのブロードバンド化によって、HDTV映像が我々の身近なものになりつつあります。HDTV映像の膨大な情報量を高速高品質に処理する圧縮符号化技術・LSI実現技術・伝送配信技術についてNTTサイバースペース研究所の取り組みを紹介します。 |
MPEG-2国際標準に準拠した素材伝送向けHDTV CODEC LSI(VASA:開発コード名)構成技術を開発しました。これは、膨大な演算量を必要とするため、従来、専用チップを複数個用いて実現していたMPEG-2準拠のHDTV映像のエンコード(圧縮)処理/デコード(伸張)処理を世界で初めて1つのチップ上で実現したものです。これにより、従来のHDTV CODECシステム機器の小型化と経済化が期待できます。さらに複数チップで、HDTVを超える大画面映像へ適用も可能です。 |
本格的なハイビジョン時代の到来に向け、HDTVレベルの高画質でモバイル機器等に組込み可能なLSIが注目を集めています。民生用としては世界で初めてハイビジョン撮影を可能にし、ディジタルビデオカメラにも採用された組込み用オールインワンHDTV全二重CODEC LSIを構成するための技術を紹介します。 |
MPEG-2で符号化されたHDTV映像や音声を、広帯域のディジタル通信網を利用して伝送することにより、高品質で経済的なリアルタイム映像通信サービスが実現できます。複数チャネルのMPEG-2信号を、ATMやIPネットワーク上で安定して送受信するための技術について紹介します。 |
近年、ディジタルシネマやイベントライブ中継など、超高精細映像を用いた新しい映像サービスの開発が期待されています。NTTサイバースペース研究所では、超高精細映像のリアルタイム符号化・伝送を実現する高臨場マルチ画面映像通信システムを開発し、HIKARIネットライブ共同実験をはじめとする超高精細映像のライブ中継実験に適用しました。 |
映像配信サービスの利用者が増大する中で、高品質・大容量のMPEG-2データをインターネット上での配信に適した帯域のMPEG-4ストリームへ変換し、配信するためのソフトウェアがTrampeg-IIです。電子透かしを埋め込んだり、ストリームの暗号化による著作権保護の仕組みも備えたシステム構成となっています。 |
□主役登場 |
MPEGで花開くHDTV映像の世界
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これまでの音と映像/質と次元を超える新インタフェース技術が、人間中心の新しいモバイルコミュニケーションのスタイルを創造する。 本特集ではNTTドコモ マルチメディア研究所が展開している生体信号、ロボット、ウェアラブルコンピュータ、情報基盤、自律的な環境適応型端末アーキテクチャ、高臨場な音声音響等のインタフェース技術について紹介する。 |
NTTドコモ マルチメディア研究所では、あらゆるデバイス、物、情報を、あたかも自分のカラダの一部のように一体化して、自然に自在に使えるユーザインタフェースを研究しています。ここでは、関連する技術課題について整理して述べるとともに、これらの技術を基にした人間中心のコミュニケーションとコンピューティングについて紹介します。 |
NTTドコモ マルチメディア研究所では、自らの身体性の延長の中で情報が利用できるようになることを目指し、生体情報インタフェース研究を行っています。このインタフェース技術が描く未来を俯瞰するとともに、現在、入力操作における制御信号への適用を進めている神経および筋肉について、その活動の計測、解析、応用について紹介します。 |
将来のワイヤレスネットワークサービスにおいて、ロボットが自分の分身としてコミュニケーションするスタイルが考えられています。その手段として、携帯機を操作インタフェースとしたテレロボットや、生体信号によって人の身振り手振りを伝達するヒューマノイドロボットの検討を進めています。この分身としてのロボットとのヒューマンインタフェース方式や、ヒューマノイドロボットを介在することによって創出される新しいコミュニケーションスタイルについて概説します。 |
ウェアラブルコンピュータ(装着できるコンピュータ)の実現には、「装着できるインタフェース機器」がカギとなります。しかし、キーボードやマウスなど、従来の機器を単に小型化しただけでは、装着性と操作性(使いやすさ)の両立は困難です。ここでは、「常に身に着けて生活する(常時装用)」を前提にインタフェース機構を再考察するとともに、NTTドコモ マルチメディア研究所が行ってきたいくつかの実現例について紹介します。 |
ユビキタス環境に遍在する多数のサービスの中から、ユーザの望むサービスに容易にアクセス可能とするための情報基盤技術、ならびにユーザがサービスを利用する際に、センサネットワークを用いて状況把握を行い、サービスを快適に利用可能とする情報基盤技術について説明します。 |
デバイスや無線アクセスなどの環境に遍在する各種リソースを、ユーザやアプリケーションに煩雑な設定や操作を強いることなく、柔軟に利用可能とするためのインタフェースとして、環境適応型端末アーキテクチャを紹介します。本技術はユーザの移動やリソースの状態変化に自律的に適応し、シームレスなサービス提供の実現を目的としています。 |
モバイルブロードバンドの実現により、移動通信環境下でも高臨場な通信が可能となります。伝送する音声音響の品質を究極まで高め、立体音場を再現することにより、移動通信における新しいコミュニケーションスタイルを実現する技術について、そのサービスの実現に向けた取り組みを紹介します。 |
□主役登場 |
使いやすいインタフェースを目指して
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