バックナンバー一覧 >> 2007 Vol.19 No.12 >> 特集 |
NTT環境エネルギー研究所では、環境・エネルギー・防災・安心・安全をテーマに、さまざまな研究開発に取り組んでいる。本特集では、「屋外電源システム」「光化学オキシダントの測定」「固体酸化物形燃料電池平板セル」「オンライン雷予測システム」の開発動向について紹介する。 |
環境と安心・安全を支える技術への取り組み
地球温暖化をはじめとする環境問題への関心が高まる中、NTT環境エネルギー研究所では環境と安心・安全を支える技術の研究開発を推進しています。本稿では、安心・安全を実現する環境技術やクリーンな新エネルギー技術の開発など、4つの視点での取り組みについて概要を紹介します。 |
屋外電源システム
災害への備えは、大丈夫ですか? 災害時の状況を把握し、情報を伝達するモニタリングシステムや防災無線システムなど、屋外に設置された重要機器は、停電発生時でも継続して運用する必要があります。本稿で紹介する屋外電源システムは、これら重要機器に長時間にわたり、安定した電力を供給することができます。 |
カラーセンサネットワークを用いた光化学オキシダントの測定
NTT環境エネルギー研究所環境システムプロジェクトでは、現在までに開発してきたセンサが可視領域の色の変化を特徴としていることを積極的に活かしたカラーセンサネットワークの研究開発を進めています。本稿では、光化学オキシダントの主成分として注目されているオゾンを対象としたカラーセンサネットワークの概要および屋外実験の結果について報告します。 |
高効率な固体酸化物形燃料電池平板セルの開発
燃料電池は、燃料と酸素の化学反応から直接電気エネルギーを取り出す高効率な発電装置です。このため、CO2排出量削減など環境面での期待に加え、電力自由化、規制緩和の流れとともに、分散発電ビジネスという観点でも注目されています。燃料電池のうちもっとも高効率が期待される固体酸化物形燃料電池の研究開発を紹介します。 |
オンライン雷予測システム
近年、急激な集中豪雨や雷雨などによる災害のニュースを目にすることが多くなりました。NTT環境エネルギー研究所では、雷の発生を直前に予測するシステムの研究を進めています。このシステムでは雷雲の変化を独自に予測しますので、実現すれば従来の雷ナウキャストよりも一足早く災害に備えることができるようになります。本稿では雷予測に用いられている2つの技術(画像処理による雷雲予測技術、統計処理による発雷予測技術)を中心に、システムの概要について解説します。 |
□主役登場 |
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NTTフォトニクス研究所では、電気光学結晶KTa1-xNbxO3(KTN)の育成、並びにKTN結晶を用いたデバイス開発に取り組んでいる。本特集では、KTN結晶の育成方法や評価方法について解説するとともに、デバイス開発例として、光ビームスキャナ、KTaO3を用いた光学レンズについて紹介する。 |
KTa1-xNbxO3の結晶成長ならびにその電気光学効果
KTa1-xNbxO3(KTN)は、従来材料のLNと比べて、非常に大きな電気光学効果を持つ単結晶材料です。従来の光変調器の材料と置き換えることにより、著しく小型化できるほか、NTTが開発中の新原理の光スキャン素子に欠かせない材料です。KTNの単結晶育成方法と、電気光学特性について紹介します。 |
KTa1-xNbxO3結晶におけるKerr効果と空間電荷制御電気伝導による光ビームスキャナ
電気光学結晶KTN(KTa1-xNbxO3)において、広角かつ低電圧の光ビームスキャン現象を見出しました。この偏向現象の物理機構を検討した結果、「空間電荷制御EO効果」と我々が名付けた新しい効果に基づくことが明らかになりました。本稿ではKTN結晶を用いた空間電荷制御EO効果とその動作を紹介します。 |
走査型非線形誘電率顕微鏡を用いたKTa1-xNbxO3結晶の相転移温度評価システム
KTa1-xNbxO3(KTN)は、ニオブ(Nb)組成量xの値によって相転移温度が大きく変化する単結晶材料です。そのため、KTN単結晶の均一性評価技術を確立する必要があります。本稿ではNTTが開発したKTN単結晶の相転移温度評価システムを紹介し、相転移温度の空間分布が評価可能であることを示します。 |
近接場光ディスクシステム用KTaO3ソリッドイマージョンレンズ
映像の高精細化に伴い、大容量光ディスクの開発が進展しています。NTTフォトニクス研究所では、次世代の光ディスクシステムに用いるソリッドイマージョンレンズ(SIL)の開発を行っています。KTaO3単結晶を用いた高密度記録用のレンズ開発状況ならびにそのレンズを用いた光ディスクの実験結果について解説します。 |
□主役登場 |
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