バックナンバー一覧 >> 2008 Vol.20 No.12 >> 特集 |
NTTマイクロシステムインテグレーション研究所では、ミリ波・テラヘルツ波の応用研究を行っている。本特集では未開拓な領域における通信応用、イメージング、テラヘルツ分光、電界センサ技術、および放送現場での使用を目的に開発した120GHz帯無線システムを用いた北京オリンピックでの実運用トライアルの結果を紹介する。 |
ミリ波・テラヘルツ波応用研究の概要
ミリ波・テラヘルツ波は、エレクトロニクス技術とフォトニクス技術の境界領域にある技術分野であり、両方の技術分野から、通信、計測、医療、生化学等への広範な利用が期待されています。本稿では、NTTマイクロシステムインテグレーション研究所で研究開発を進めているミリ波・テラヘルツ波の応用研究について紹介します。 |
小型、低消費電力の120GHz帯10Gbit/s無線リンク
無線技術で10ギガビットイーサネットや高精細度映像を伝送する需要が高まっています。本稿ではさまざまな利用シーンで運用可能な、小型かつ低消費電力の120GHz帯10Gbit/s無線リンクについて紹介します。 |
120GHz帯無線によるTV放送用映像素材伝送トライアル
デジタルTV放送の普及に伴い、TV局の番組制作現場では非圧縮のハイビジョン信号の伝送可能な無線システムに対する要望が高まっています。本稿では放送現場での使用を目的に開発した120GHz帯ミリ波無線装置および無線装置を使用した北京五輪での映像素材伝送トライアルについて紹介します。 |
ミリ波イメージング技術によるコンクリート構造物診断
経年による老朽化や耐震偽装等によってコンクリート構造物の保守管理に対する関心が高まり、その劣化を診断する技術が世の中で必要とされています。本稿では、NTT独自のミリ波イメージング技術によって開発した、コンクリート表層クラック検知装置を紹介します。 |
アンテナ計測に適した光ファイバ電界センサ
ミリ波・テラヘルツ波は通信、計測、医療、生化学等への広範な利用が期待されており、その伝搬特性や放射特性を把握することはシステムを設計するうえで非常に重要です。本稿では、数HzからTHzに至る周波数においてアンテナからの放射特性を正確に計測することのできる光ファイバ電界センサについて紹介します。 |
テラヘルツ分光技術
テラヘルツ分光は超短パルスレーザなど最新の分光技術の進歩によって、測定時間や検出感度が飛躍的に向上し、これまで調べることの難しかった分子ネットワークに関する情報を調べることができ、将来の医療診断イメージングへの可能性が期待されています。本稿では最新のテラヘルツ分光技術について紹介します。 |
テラヘルツ波によるガス検知技術
我々は、テラヘルツ電磁波の特性を活用して、被災現場等における危険ガスの存在を遠隔から検知するシステムの実現を目指しています。本稿では、開発を進めているシステムの概要を述べるとともに、その中で特に注力して研究を行っている光技術をベースとする周波数可変の狭線幅であるテラヘルツ波発生技術と、これを用いたガス吸収スペクトルの結果について報告します。 |
□主役登場 |
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