バックナンバー一覧 >> 2011 Vol.23 No.12 >> 特集 |
見えないものの検知は、安心・安全な社会を築くうえで大切な技術である。本特集では、非破壊でコンクリートの内部を検査するミリ波イメージング技術、火災現場の危険ガスを遠隔検知する技術、錠剤の成分違いを判別する検査技術、および有害な揮発性有機化合物を検出・識別する技術等を紹介する。 |
NTTにおける安心・安全を支えるシステム・デバイス研究開発の概要
東日本大震災以降、私たちの安心・安全な生活を支えるさまざまな技術への期待がますます高まってきています。本稿では、NTT研究所において研究開発を進めている、「見えないものを見える化して」安心・安全を実現するイメージング・センシング技術について紹介します。 |
コンクリート柱貼紙防止シートに隠れたひび割れを検知するためのミリ波イメージング技術
NTTは通信アクセス網を支えるコンクリート柱を維持管理するために、日常の保守点検を徹底しています。本稿では、貼紙防止シート下のコンクリート表面状態を透視し、隠れたひび割れを検知するミリ波イメージング技術を紹介します。 |
デジタルカメラ画像を用いたコンクリート構造物のひび割れ検査技術
NTTでは、保有する通信インフラ用のコンクリート構造物の安全な設備管理のために定期的な点検診断を実施しています。本稿では、遠隔撮影したコンクリート柱の写真から微細なひび割れを検知する画像処理技術を紹介します。 |
テラヘルツ波を用いた実スケール模擬火災現場での遠隔危険ガス検知
我々は、テラヘルツ電磁波の特性を活用して、火災現場等における危険ガスの存在を遠隔から検知するシステムの実現を目指しています。本稿では、試作した遠隔分光センシングシステムの概要を紹介するとともに、ガスセルを用いて評価したテラヘルツ帯電磁波の煙に対する透過特性と、実スケール模擬火災を用いて行った遠隔危険ガス検知の結果について報告します。 |
UTC-PDを用いたテラヘルツフォトミキサモジュールの開発
NTTフォトニクス研究所では、テラヘルツ波を利用した各種システムのテラヘルツ波発生器として用いることを目的に、小型・軽量、高出力・広帯域、かつ周波数掃引可能なフォトミキサモジュールを開発しました。周波数0.35 THzでフォトミキサとして世界最高出力を達成するとともに、広い波長可変幅を実現しましたので報告します。 |
テラヘルツ化学イメージングによる医薬分子の可視化
テラヘルツ分光法は水素結合や水和結合、そのほか分子ネットワークに関する化学結合などに関して、分子間の相互作用の検出や同定を可能にします。最近の超短パルスレーザや光伝導アンテナなどのテラヘルツ部品の性能向上によって、テラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS)の感度が向上し、テラヘルツ化学イメージング(TCI)が可能となってきました。本稿ではTHz-TDSおよびTCIの原理について説明し、アミノ酸を例に多成分の定量分析法について解説します。さらに、その応用例として医薬品の結晶多形の可視化技術について紹介します。 |
大気中および水中のベンゼンを高精度に検出する可搬型センサ
ベンゼンは健康被害を与えることが知られていますが、多くの工業製品やその製造過程で良く使われています。そこで私たちは、これまでに1 ppbの検出下限を有する大気環境モニタ用ベンゼンセンサを開発してきました。今回、水中のベンゼンにおいてもバブリング抽出法と浸透気化法に基づくモジュールを追加することで、1 ppb以下の検出感度を達成できました。 |
□主役登場 |
|