バックナンバー一覧 >> 2013 Vol.25 No.2 >> 特集 |
ユーザにとって快適なネットワークを提供するためには、ネットワークを通して提供されるサービスをユーザがどのような品質で享受しているかを把握し、必要に応じて適切なアクションを取る必要がある。 本特集では、NTTネットワーク基盤技術研究所で開発を進めている、観測可能な物理的な特徴量からユーザ体感品質(QoE: Quality of Experience)を推定する技術について紹介する。 |
お客さまの体感に基づくQoEセントリックオペレーションを目指して
スマートフォンに代表される端末の高機能・高性能化やクラウド環境の進展により、通信アプリケーションは一層その多様性を増しています。ネットワーク性能の高さがお客さまのサービス体感品質と対応していた時代とは異なり、今後は端末やサーバの状態を加味しつつ、お客さまのサービス体感を定量的に把握することが重要となります。本稿では、お客さま体感品質の向上に向けた新たなフレームワークを提唱し、これを実現するための技術開発動向を紹介します。 |
IPTVサービスの品質推定技術
本稿では、IPTVサービスの音響、映像およびオーディオビジュアル信号に対するユーザ体感品質(QoE: Quality of Experience)を、IPパケットのヘッ ダ情報のみから推定する技術を紹介します。本技術を用いることで、お客さま一人ひとりの体感品質を可視化し、品質監視に役立てることができます。 |
プログレッシブダウンロード型映像配信サービスの品質推定技術
最近はスマートフォン、タブレット端末の普及に伴い、ネットワーク上で多様なアプリケーションが提供されており、中でも映像配信にかかわるアプリケーションの普及は顕著です。特に、有線に比べてパケット損失や遅延のばらつきが大きい傾向にあるモバイル回線上では、TCP (Transmission Control Protocol)により配信される、プログレッシブダウンロード型の映像配信サービスが数多く提供されています。本稿では、このプログレッシブダウンロード型映像配信サービスの再生品質を推定するための技術を紹介します。 |
ブラウザベースアプリケーション品質推定技術
SaaS(Software as a Service)、クラウドなどのサービスが法人向けを中心に普及期を迎えつつあります。これらのサービスでは、ネットワークを通じてアプリケーションサービスが提供されるため、ネットワークや利用者端末の状態によっては、アプリケーション開発時に想定されたパフォーマンスが発揮されないことがあります。そこでNTTネットワーク基盤技術研究所で、法 人向けのサービスの主流であるブラウザベースアプリケーションを対象に、利用者の体感待ち時間を推定する技術、そして品質劣化時の劣化要因が端末起因か否かを判定する技術を開発し、アプリケーション品質の可視化と品質劣化申告のサポートを可能としました。 |
3D映像の品質評価技術
昨今映像メディアの3D化により、奥行き感が生まれ、ユーザは臨場感溢れる映像を楽しむことができるようになりました。しかしその一方で3D映像の視聴によりユーザが不快感や疲労感を受けているという報告がされるようになってきました。本稿では、3D映像の劣化要因とユーザ体感品質(QoE:Quality of Experience)の関係を概説し、QoE評価法についての検討状況、および国際標準化動向を紹介します。 |
□主役登場 |
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光ファイバ技術研究最前線
本稿ではブロードバンドサービスを支える光ファイバネットワークにおいて、高い信頼性を維持しながら効率的かつ機能的に保守・運用するための技術、将来の高速大容量ネットワークに備えた新しい光ファイバ技術について、最新の研究トピックを紹介します。なお、本特集は2012年10月19日に開催された「つくばフォーラム2012」ワークショップでの 講演を基に構成したものです。 |
安全・安心なアクセスネットワークを支える
通信基盤設備のR&D動向
NTTアクセスサービスシステム研究所のシビルシステムプロジェクトでは、管路やマンホールをはじめとした基盤設備全般のR&Dに取り組んでいます。本稿では、基盤設備の現状とともに、現在のR&Dの内容、ならびに今後の展開について紹介します。 |