特集

新分野事業の開拓に貢献する先端デバイス・材料技術
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NTTでは、通信の飛躍的な進展を支えるために培ってきた最先端技術を、人と環境に優しい技術として応用することにより、社会的課題の解決を目指している。本特集では、特に、医療・健康、環境分野をターゲットとした5つの技術について、現在の到達状況と課題、今後の新分野事業への展開方針等を紹介する。


先端デバイス・材料技術による革新的医療・健康、環境サービスの創出に向けて
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◆執筆者 藤井 孝治/阪本 匡/界 義久
◆所属 NTT先端技術総合研究所

通信を支える産業基盤として培ってきたデバイス・材料技術を、医療・健康、環境分野に適用することで、優位性の高いICTサービスの実現が期待されます。本稿では、こうした優位性の高い技術による事業創造の取り組みについて紹介します。


着るだけで心電図を測るウェアラブル電極インナー
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◆執筆者 塚田 信吾+1/河西 奈保子+1/川野 龍介+2/高 河原 和彦+2/藤井 孝治+3/住友 弘二+1
◆所属 +1 NTT物性科学基礎研究所
+2 NTTマイクロシステムインテグレーション研究所
+3 NTT先端技術総合研究所

NTT研究所では、着用するだけで心拍や心電図を計測可能なウェアラブル電極インナーを開発しました。導電性高分子(PEDOT-PSS)を繊維にコーティングすることで、柔軟性・伸縮性・通気性・生体親和性に優れた電極を実現し、従来の医療用電極で必要とされた電解質ペーストを使うことなく安定な心電図計測を可能にしました。使用者に負担をかけることのない心拍・心電図の常時モニタリングを実現したことで、医療分野やスポーツ・健康増進への応用に期待されます。


KTN結晶を用いた200 kHz高速波長掃引光源とSS-OCTシステム
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◆執筆者 小林 潤也+1/佐々木 雄三+1/岡部 勇一+1/上 野 雅浩+1/坂本 尊+1/豊田 誠治+1/八木 生剛+2/長沼 和則+2
◆所属 +1 NTTフォトニクス研究所
+2 NTTアドバンステクノロジ

波長掃引光源を利用した光干渉断層計(SS-OCT)は、被検者の生体組織表層の断層画像を高速に取得可能な技術であり、近年特に注目がなされています。本稿では、光通信用に開発したKTN(タンタル酸ニオブ酸カリウム)結晶を波長掃引素子として用いた、世界最速200 kHz駆動のKTN波長掃引光源とこれを基に構築した高速SS-OCTシステムを紹介します。本光源は従来比2 倍となる波長掃引速度を実現しており、OCT診断にお いて患者の身体的負担の低減に大きく貢献できます。


テラヘルツ分光による医薬結晶の識別技術
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◆執筆者 味戸 克裕/キム ジェヨン/上野 祐子/ソン ホジン
◆所属 NTTマイクロシステムインテグレーション研究所

テラヘルツ波は分子間の非共有結合と同じエネルギーレベルにあるため、分光技術により分子ネットワークの違いを識別することができます。本稿では、これまで分からなかった医薬結晶の溶解性や吸収性などと深く関係する分子の結び付きを可視化する画期的なテラヘルツ分光技術を紹介します。


高感度レーザガスセンシング技術と同位体比分析応用
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◆執筆者 吉村 了行+1/神徳 正樹+1/藤井 孝治+2/阪本 匡+2/界 義久+2
◆所属 +1 NTTフォトニクス研究所
+2 NTT先端技術総合研究所

レーザガスセンシング技術は温室効果ガスの変動モニタなどさまざまな分野で使われている技術ですが、近年、同位体比分析への応用ができるようになり注目を集めています。同位体比にはモノの起源・由来に関するヒントが刻まれているので、これを利用すれば、食品の産地等の表示偽装を抑止する技術や地球温暖化防止のための温室効果ガスの排出源特定技術など、さまざまな社会的課題解決に寄与する技術の実現が期待されます。


GaN-on-Si技術
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◆執筆者 渡邉 則之
◆所属 NTTフォトニクス研究所

GaNをはじめとした窒化物半導体は、高出力電子デバイス用半導体材料として期待されています。窒化物半導体はその物性上の特性から、半導体材料として広く大規模集積回路(LSI: Large-Scale Integrated circuit)等に使用されているシリコン(Si)をはるかに凌駕するデバイスを実現する可能性を秘めています。本稿では、特にコスト面からもメリットが大きいと期待される、GaNを安価で量産性に優れたSi基板上に形成する技術(GaNon-Si技術)について、結晶成長技術を中心に紹介します。


主役登場
継続的な新分野挑戦へ向けて
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◆執筆者 佐々木 雄三
◆所属 NTTフォトニクス研究所 主任研究員

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特集

4K・8Kサービスを実現する超高臨場感映像技術
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国内外で4K ・8K放送等、映像の高精細化の動きが活発化し、NTTも映像符号化HEVCをキーとした4K映像による超高臨場感映像サービス実現に向けた研究開発を推進している。本特集では、超高臨場感映像サービスを実現する符号化技術、超高臨場感技術、メディア伝送、および映像評価技術を紹介する。



4K・8Kサービスを実現する超高臨場感映像技術の研究開発方針
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◆執筆者 菅谷 佳子/藤井 寛/佐藤 敦/松田 宏朗/阿久津 明人/茶木 愼一郎/稲垣 博人
◆所属 NTTメディアインテリジェンス研究所

4K・8K放送実現に向けて世界各国での取り組みの勢いが増してきている中で、日本でも4K・8K通信放送実現に向けて、放送事業者や通信事業者、機器メーカで連携して次世代放送推進フォーラム(NexTVフォーラム)を設立しました。NTTはNexTVフォーラムの発起企業として、さまざまな研究・技術開発を通じて世界に先駆けた4K・8Kサービス実現を牽引してきます。本稿では、NTTが取り組む技術開発や、目標とする超高臨場感サービスについて紹介します。


HEVCハードウェアエンコーダ技術
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◆執筆者 大西 隆之/佐野 卓/横張 和也/蘇 佳/池田 充郎/嵯峨田 淳/岩崎 裕江/清水 淳
◆所属 NTTメディアインテリジェンス研究所

高精細で臨場感あふれる映像を提供可能な4K・8K映像サービスを実現するために、膨大な映像データを高い圧縮効率で効率的に符号化できる最新の映像符号化標準H.265/MPEG-H(HEVC)の適用が有力視されています。本稿では、4K映像のリアルタイム符号化を実現するHEVCハードウェアエンコーダ技術について紹介します。


世界最高性能のHEVCソフトウェアエンコードエンジン
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◆執筆者 磯 和之/北原 正樹/谷田 隆一/三反崎 暁経/小野 尚紀/清水 淳
◆所属 NTTメディアインテリジェンス研究所

近年、高精細映像「4K」「8K」の配信に対して世界的に注目が集まっています。また、一方でモバイル端末向けの動画サービスが急速に発展する中、映像符号化技術の圧縮性能の向上も期待されてきました。そうした中、2013年4 月に映像符号化に関する国際標準規格H.265/MPEG-H(HEVC:High Efficiency Video Coding)が制定されました。本稿では、NTTメディアインテリジェンス研究所で開発した、H.265/MPEG-Hに準拠した世界最高性能のソフトウェアエンコードエンジンを紹介します。


4Kライブ映像インタラクティブ配信技術
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◆執筆者 田中 康暁/越智 大介
◆所属 NTTメディアインテリジェンス研究所

個人の嗜好が多様化する中、コンテンツ視聴者には、第三者に制作された映像コンテンツを選んで視聴するこれまでのやり方以上に、コンテンツ中の好みの被写体やシーンを選んでパーソナライズして視聴したいという欲求があると考えます。本稿では、普及しつつある4K映像をタイル状に分割して圧縮し、コンテンツ中の視聴者の見たい部分を好みの大きさで高画質にライブ配信することが可能なシステムについて紹介します。


4K・8K映像配信を支える次世代メディア伝送技術MMT
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◆執筆者 仲地 孝之/山口 高弘/外村 喜秀/藤井 竜也
◆所属 NTT未来ねっと研究所

ISO/IEC動画像国際標準MPEGで、次世代メディア伝送規格MMT(MPEG Media Transport)の標準化が進んでいます。本稿では、NTT未来ねっと研究所提案の誤り訂正符号を中心にMMTについて説明するとともに、MMT のユースケースとして、4K・8K映像コラボシステムについて紹介します。


4K映像の品質評価技術
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◆執筆者 川嶋 喜美子/岡本 淳
◆所属 NTTネットワーク基盤技術研究所

次世代映像サービスとして、4K・8K映像サービスが注目されています。4K・8K映像サービスは、高品質で臨場感あふれる映像をユーザに届けることができるサービスとして期待されています。魅力的な4K映像を提供するためには、ユーザが体感する品質(QoE: Quality of Experience)に基づいたサービス設計・監視を実施することが重要です。本稿では、4K映像のQoEを評価する技術、および国際標準化動向を紹介します。


主役登場
4K・8K映像サービスの実現に向けて
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◆執筆者 大西 隆之
◆所属 NTTメディアインテリジェンス研究所 主任研究員

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