バックナンバー一覧 >> 2014 Vol.26 No.3 >> 特集 |
NTTグループ各社において、社内システムの基盤となるOSや各種ミドルウェア群にOSS(Open Source Software)を積極的に採用し、TCO削減を目指す取り組みが定着しつつある。本特集では、グループ各社におけるOSS活用を加速することを目的としたNTT OSSセンタによる最新の技術開発成果について紹介する。 |
OSSへのマイグレーションを効率化する「OSSMA」
NTT OSSセンタは、NTTグループ各社におけるシステムのTCO(Total Cost of Ownership)削減のため、OSS(Open Source Software)の利用を推進しています。また、OSSマイグレーション・アシストサービス(OSSMA:OSS Migration Assist service)として、OSSマイグレーションに関するトータルサポートを行っています。本稿ではOSSマイグレーション技術、およびOSSMAのサービス内容やメリット、利用事例について紹介します。 |
Javaアプリケーションの開発から運用までの頼れる助っ人HeapStats
NTT OSSセンタが開発したHeapStatsは、Java Virtual Machine(JVM)が管理するヒープメモリ(メモリ領域)の詳細な状況を、Javaアプリケーションの性能に極力影響を与えずに取得できるOSS(Open Source Software)の監視・解析ツールです。HeapStatsは開発時のデバッグ・試験から運用時にいたるまで、迅速な問題解決を支援します。本稿では、HeapStatsの特長や適用シーン、解析の事例などを紹介します。 |
Javaアプリケーションのマイグレーション検討を牽引するTUBAME
NTT OSSセンタでは、Javaアプリケーションのマイグレーションに必要な修正個所の抽出や修正工数の算出を自動で行うツールを開発し、OSS(Open Source Software)として提供しています。本ツールを使うことで、これまで手動で行っていたマイグレーション検討に要する稼働を削減し、Javaアプリケーションへのマイグレーションの影響について具体的な検討を支援できます。本稿では本ツールの概要と特長、および適用事例を通じて得られた導入効果を紹介します。 |
システム構築を手戻りなく高速に!「OSSVERT Smart Builder」
各種サービスを提供するシステムが大規模化しつつある今日、システムの構築や管理にかかわる稼働の削減、および作業ミスを低減することを目的とし、NTT OSSセンタではOSS(Open Source Software)を活用したシステム構築省力化ツール「OSSVERT Smart Builder」を開発しました。本稿では本ツールの特徴、技術的なポイント、実機にて確認した効果などを紹介します。 |
システムの信頼性を高める番人Pacemaker
NTTグループでは社内外に向けてさまざまなサービスを提供するシステム群を構築運用していますが、各サービスの重要性が増すにつれ、よりダウンタイムの短いシステムが要求されています。本稿では、信頼性の高いシステムの要となる高可用クラスタソフトウェアである「Pacemaker」の最新動向と、NTT OSSセンタの取り組みについて紹介します。 |
コスト削減の旗頭PostgreSQL
NTT OSSセンタでは、OSS(Open Source Software)の普及・展開を目的に、オープンソースデータベース管理システム「PostgreSQL」の研究開発に取り組んでいます。PostgreSQLは、近年の開発成果により、商用システムでも十分利用可能なレベルに達しており、また商用製品と比較したときのコスト削減効果が大きいことから、基幹系システムにも導入されるなど、注目を集めています。本稿では、2013年9 月にリリースされたPostgreSQLの最新バージョン9.3の新機能、およびNTTのOSS開発方針について紹介します。またPostgreSQLの適用領域拡大先としてログ分析を行う基盤とすることを目的に著者らが開発したSQL/MEDインデックスエンジンについても紹介します。 |
安心して使えるOSSを根底から支えるLinuxとKVMに関する取り組み
NTT OSSセンタでは主にNTTグループ内でのOSS(Open Source Software)の利用促進に向け、LinuxとKVM(Kernel-based Virtual Machine)に関するさまざまな活動を行っています。本稿では、OSSを安心して利用するための技術蓄積、開発コミュニティと連携したOSSの品質向上、サーバ仮想化技術の普及促進に向けた取り組みなどの活動を紹介します。 |
□主役登場 |
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NTTセキュアプラットフォーム研究所は、最先端の暗号理論研究やマルウェア研究に基づき、NTTグループが提供するクラウドサービスやコミュニケーションサービスの安心・安全に貢献する研究開発に取り組んでいる。本特集では、セキュリティ研究開発のホットなトピックとして、トレーサビリティ基盤、リジリエント・セキュリティ、秘密計算システム、完全準同型暗号について紹介する。 |
クラウドサービスを支えるセキュリティ研究開発の取り組み
経済的・社会的に重要な情報の取扱いが増加するにつれて、クラウドサービスは攻撃者にとって魅力的な攻撃対象となり、より高度なサイバー攻撃の脅威にさらされるおそれがあります。本稿では、そのようなサイバー攻撃にも対応し、お客さまに対する安心・安全なクラウドサービスの提供に貢献するNTTセキュアプラットフォーム研究所の取り組みについて紹介します。 |
トレーサビリティ基盤TRX
トレーサビリティ基盤TRXは、NTTセキュアプラットフォーム研究所が開発する、システム上で発生するさまざまなイベントを可視化するための基盤です。可視化によって、ファイルやVM(Virtual Machine)イメージが複製され流通していく状況の追跡が可能になります。これを応用すると、オフィスにおけるファイルのライフサイクル管理や、クラウド事業者における仮想サーバのOSライセンス管理等、これまで見えなかった情報の流れを簡便に把握することができます。 |
サイバー攻撃から早期回復を図るリジリエント・セキュリティ技術
日々進化するサイバー攻撃に対して、従来の防御を主体とした対策に加え、いったん攻撃を受けた際に、影響を極力抑え、迅速に回復させることが重要になります。本稿では、リジリエント・セキュリティのコンセプトやユースケース、およびそこで用いられる技術について紹介します。 |
高機密データも安全に二次利用可能な「秘密計算技術」
機密性の高いデータをクラウドで安全に処理する手段が求められています。NTTセキュアプラットフォーム研究所では秘匿性と可用性を持ち、実用的な速度のマルチパーティ型秘密計算技術を開発しています。本稿では、注目される背景、基本的な仕組みから商用化に向けての取り組みまでを概説します。 |
整数上完全準同型暗号の研究
完全準同型暗号は暗号化したままデータの処理を可能にする暗号分野における最先端の注目技術です。この技術はクラウドセキュリティの分野で幅広く使用されることが期待されており、実用的な性能を満たすためにどのような方式で実装していくのかが1 つの課題になっています。NTTセキュアプラットフォーム研究所では完全準同型暗号の具体的な構成方式である「整数上完全準同型暗号」を対象に議論的改良と効率向上を行い、世界最速の実装方式を実現しました。 |
□主役登場 |
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