バックナンバー一覧 >> 2018 Vol.30 No.7 >> 特集 |
IoT(Internet of Things)は、これまでICTになじみのない分野でも、新たな価値を創出すると期待され、さまざまな分野で利用が進行している。本特集では、さらなるIoTの進展に向けたNTT研究所における技術開発の取り組みについて紹介する。 |
IoTにおける価値化に向けた研究開発
IoT(Internet of Things)は、これまでICTになじみのない分野でも、新たな価値を創出すると期待されて、さまざまな分野で利用が進行中です。NTTでは、このIoTを活用する時代は、社会や産業を「動かす(ドライブする)時代」と考え、必要な要件とともに技術の役割を4つに明確化し、キーとなる技術の構築をパートナーの皆様との協業で進めています。本稿では、さらなるIoTの進展に向けたNTTの研究所における技術開発の取り組みについて紹介します。 |
ウェアラブル素材hitoe®を応用したリハビリ支援の取り組み
NTT、東レ株式会社、藤田保健衛生大学、NTTドコモは、着るだけで生体情報の継続測定を可能にする機能素材hitoe®を用いたリハビリ支援の実証試験を開始しました。医療、介護の制度改革が進む中、高齢者の入院における回復促進、生活復帰、そして再発予防の観点においてリハビリテーションの品質向上が求められています。こうした社会課題を背景としたウェアラブル技術開発の新たな取り組みを紹介します。 |
電波が届きにくい場所のIoT端末を確実にネットワーク収容する中継無線技術
IoT(Internet of Things)の進展に伴い、これまでネットワークにつなげなかった場所でのIoTの利用が期待されています。例えば、電波の届きにくい地下のIoTとして、老朽化が進行する地下インフラの監視を実現するため、NTT研究所では、車や電柱上に中継無線機を設置し、地下インフラに設置したセンサのデータを効率的に収集する中継無線システムの研究開発を進めています。本稿では、中継無線システムで課題となる中継機の設置・運用コストを低減するための長延化技術と省電力化技術の概要とその効果を紹介します。 |
IoTサービスを支えるデータストリームアシスト技術
NTTネットワーク基盤技術研究所では、高機能・高性能なIoT(Internet of Things)デバイスを活用した複雑なサービスを支えるネットワークを提供するために、軽量かつ柔軟に配置可能なデータストリームアシスト技術の研究開発を行っています。本稿では、具体的なユースケースとして、4K監視カメラ映像を多種多目的の利用用途に応じて、通信プロトコル・通信タイミング・通信量を変更し、ネットワークの利用効率を向上させるとともに、IoTサービス事業者の利便性向上につなげる技術を紹介します。 |
階層型気象予測におけるエッジコンピューティングとIoTセンサの活用
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)とNTTは、地球シミュレータとエッジコンピューティングを活用した階層型気象シミュレーションシステムの共同研究を2016年にスタートしました。本共同研究では、地理的に分散されたIoT(Internet of Things)センサ、地域単位に設置されるエッジコンピューティングと、大規模な気象シミュレーションを可能とする地球シミュレータとの連携による新技術の創出とさまざまなIoTサービスを支える基盤技術開発を推進しています。 |