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特集2

docomo business Forum'23開催報告

「ようこそ、DXのテーマパークへ。」をコンセプトとしたdocomo business Forum ’23

docomo business Forum'23(dbF’23)は、ドコモビジネスにとって、顧客リレーション強化のための年間最大のイベントです。既存サービスの紹介にとどまらず、先端テクノロジを用いたコンセプト展示なども行い、ドコモビジネスとお客さまが共創する未来を思い描くヒントを提供する場になっています。dbF’23は、2023年10月12~13日、ザ・プリンス パークタワー東京(東京都港区)で開催し、約5800人のお客さまにご来場いただきました。

草刈 直紀(くさかり なおき)
NTTコミュニケーションズ

お客さまにDXの「アトラクション」を提供

ザ・プリンス パークタワー東京は、IT企業のイベントのメッカともいえる場所です。年に何度も訪れるお客さまも多くいらっしゃいますが、「同じ会場でも、一味違った体験を提供しドコモビジネスを印象付けたい」という思いで、docomo business Forum'23(dbF’23)では「ようこそ、DXのテーマパークへ。」というコンセプトを掲げました(図1)。
イベント全体を「テーマパーク」と見立て、1つひとつの展示を「アトラクション」、アテンドする営業担当者を「ナビゲーター」として、お客さまに最高の体験を提供できるよう全社一丸となって取り組みました。
結果、ご来場いただいたお客さまは2日間で約5800人、満足度は97%と高い水準となりました。また、来場者アンケートで「dbF’23にご来場いただき、“ドコモビジネスへDXに関する相談をしたい”とお感じになられましたか」という設問に回答してもらったところ、ポジティブな回答をした方は92%にのぼりました。全社を挙げて、お客さまの期待にこたえていきたいと考えています。

サステナブルを源流に3つのテーマを設定

「ビジネスコラボレーション」「従業員エクスペリエンス」「企業プラットフォーム」の3つをテーマに設定しました。テーマごとに、講演や展示などのコンテンツを仕立てました。お客さまそれぞれの立場や事業規模、所属組織などによって、興味、関心のあるコンテンツが異なります。1つのテーマに沿って理解を深めていただくもよし、講演や展示を幅広くご覧いただき新たな発見やビジネスのヒントにつなげていただくもよし、お客さま自身が興味、関心に合わせて楽しみ方を選べるように設計しました(図2)。
3つのテーマはサステナブルというキーワードから発しています。
サステナブルは、NTTの中期経営戦略のキーワードでもあり、企業の経営層が今もっとも関心を寄せているテーマの1つです。
持続可能な社会づくりという壮大な課題に取り組むには、国や企業の垣根を越えた共創が不可欠です。そういった観点から、「ビジネスコラボレーション」というテーマを設けました。経営層やLOB(Lines of Business)のお客さまにとっては興味を持っていただけるテーマとなりました。
社会の構成要素である企業もまた、持続可能である必要があります。企業がサステナブルに成長し続けるためには、そこで働く従業員の満足度や充実感が重要です。従業員満足度の向上につながる使いやすいツールや、従業員の健康を維持する仕組みなどを「従業員エクスペリエンス」というテーマで紹介し、人事・総務系の方や経営層に注目していただきました。
また、サステナブルな企業経営のためには、ICT基盤も強くしなやかなものにしていくことが求められます。そこで「企業プラットフォーム」をテーマの1つに選びました。特に、情報システム部門のお客さまに関心を持っていただきました。

触って動かして体感できる展示

「ビジネスコラボレーション」で、特に注目を集めた展示は、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)です。
NTTグループを挙げて推進しているIOWN構想に基づくオールフォトニクス・ネットワーク(APN)について、リアルタイム性が求められるVR(Virtual Reality)卓球などのユースケースをデモンストレーションすることで、大容量で低遅延なAPNの実力を体感いただきました(図3)。
「従業員エクスペリエンス」では、お客さまにハイブリッドワークを体感してもらうために、最新のデジタルツールを活用したオフィスをブースとしてつくりました。人事・総務系のお客さまを中心に大盛況となりました(図4)。
「企業プラットフォーム」では、ESG経営に資する「エネルギー削減を図るグリーンICT」について訴求しました。世界的なサステナビリティへの意識の高まりに合わせ、電力コストを削減し環境への影響を抑えるデータセンタ関連技術や、カーボンクレジット取引用プラットフォームなど、GX(グリーントランスフォーメーション)関連の展示も盛況でした(図5)。

丸岡社長 基調講演 「つなげ、ビジネス。~サステナブルな社会を共創するドコモビジネス~」

ドコモビジネスは、ブランド広告で「つなげ、ビジネス。」というスローガンを掲げ、「地域や産業の課題をICTの力で解決し、共にサステナブルな社会の実現をめざす」という思いを発信しています。具体的な方向性や取り組みについて、丸岡亨NTTコミュニケーションズ代表取締役社長の基調講演にて紹介しました(図6)。
1番目の方向性は「お客さまとの共創」です。例えば、スマートメータなどのIoT(Internet of Things)デバイスから収集されるデータを用いて、お客さまの事業における効率化や付加価値の創出に取り組んでいます。
2番目の方向性は共創の加速に向けた「プラットフォームの変革」です。例えば、セキュリティニーズへの高まりに対応し、ソフトウェアで制御できるゼロトラストネットワークの提供を開始しました。また、生成AI(人工知能)などGPUを必要とする新しい技術の台頭による消費電力の増大に対応するべく、電力消費を抑える地球にやさしいデータセンタ(Green Nexcenter)を展開予定です。
ドコモビジネスは、お客さま1人ひとりの悩みに寄り添いICTを活用し、それを大きな価値へつなげ、その先のサステナブルな社会をめざしていることを訴求しました。

今年度のdbF’23では、サービス・ソリューションのみならず、「技術魂」や「真摯さ」などのパーソナリティも含めて、ドコモビジネスの魅力を伝えることができました。次年度は、お客さまの課題を解決できるパートナーであることをより訴求できるよう、コンセプトやテーマの検討を進めたいと思います。

問い合わせ先

NTTコミュニケーションズ
経営企画部 広報室
TEL 03-6700-4020
E-mail promo-cp@ntt.com