1JANUARY 2019vol.31 NTT技術ジャーナル 2019年1月号 発行日 2019年1月1日(Web) ISSN 2758-7266 / (冊子) ISSN 0915-2318 冊子PDFダウンロード
特集 Smart Worldの実現に向けて 本稿では、NTTグループが取り組んでいる「Smart World」の実現に向けた「新たな価値創造」について紹介します。本記事は、2018年11月29~30日に開催された「NTT R&Dフォーラム2018(秋)」での、澤田純NTT代表取締役社長の講演を基に構成したものです。 詳しく見る 特集 世界をSMARTに、技術をNATURALに 本記事では2018年11月29~30日に開催された「NTT R&Dフォーラム2018(秋)」での、川添雄彦NTT取締役 研究企画部門長の講演を基に、NTT R&Dの最新の取り組みを紹介します。 詳しく見る Event Reports 「NTT R&Dフォーラム2018(秋)」開催報告 NTTは2018年11月26~30日の5日間にわたり、NTT武蔵野研究開発センタにて、「NTT R&Dフォーラム2018(秋)」を開催しました(26日、27日はプレスおよびNTTグループ社員向け内覧会)。ここでは本フォーラムの開催模様を紹介します。 詳しく見る グループ企業探訪 ライフラインの集中監視・自動検針を提供 今後はIoTトータルソリューションにより世の中のデジタル変革を推進 NTTテレコンは、集中監視や自動検針を行うテレメータリングシステムを全国のライフライン事業者に提供してきた、正にIoTの先駆け企業。本格的なAI/IoT時代を迎え、既存コア事業の大変革を進めるとともに、新たな事業領域の開拓・拡大を積極化している。2018年7月に就任した深澤充社長に事業内容や経営戦略などについてお話を伺った。 詳しく見る
from NTTコムウェア 通信インフラのメンテナンスサイクルを革新するデジタルトランスフォーメーション NTTグループは鉄塔、局舎、橋梁、管路、電柱、吊り線、とう道といった膨大な通信インフラを保有しています。高品質な通信サービスを提供し続けるためには、これらの通信インフラに対する日々のメンテナンス(維持管理)が欠かせません。高品質な通信サービスの維持・向上のために、メンテナンスサイクルを高度化し、通信インフラを安心・安全かつ経済的に守っていくことが重要な課題となっています。NTTコムウェアは、AI(人工知能)・ドローン・MR(Mixed Reality)といった最新技術を駆使し、通信インフラをはじめとした社会インフラのメンテナンスサイクルのデジタルトランスフォーメーションに貢献する技術開発・ソリューション開発を進めています。ここではその事例について紹介します。 詳しく見る テクニカルソリューション パケットキャプチャデータを活用し外部からのアクセスを自動集計・見える化 インターネットを利用中に、「時々通信が遅くなる」もしくは「つながらなくなる」などの故障申告があります。原因の1つとして、外部からの不正アクセスにより、回線に余分な負荷がかかっている場合があります。このような状況を把握するためには、パケット解析が有効となりますが高度なIPスキルが必要となります。NTT東日本技術協力センタでは、パケットを簡易にキャプチャする装置を活用し、簡単なPC操作で不正アクセスによるセキュリティリスクを見える化するツールを開発しました。 詳しく見る グローバルスタンダード最前線 通信装置のソフトエラー対策、ITU-T国際標準制定 2018年11月、ITU-T(International Telecommunication Union - Tele-communication Standardization Sector)にて、通信装置のソフトエラー対策に関する勧告が承認されました。本勧告は、地上に降り注ぐ宇宙線を主たる原因とする通信装置の誤動作(ソフトエラー)の対策について、設計方法・試験方法・評価方法および品質基準を定めた勧告で、ソフトエラーに関する一連の対策・評価基準を定義したものです。本標準勧告により、ソフトエラー対策の基準に基づいたさらなるネットワークの信頼性確保が期待できます。ここでは、通信装置のソフトエラー対策に関する勧告について紹介します。 詳しく見る Focus on the News 微細なメカニカル振動子を用いた核磁気共鳴の制御に成功──核スピンを素子単位で個別に操作する新技術 NTTと国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)は共同で、微細なメカニカル振動子を用いて固体中の核磁気共鳴現象を制御することに世界で初めて成功しました。 昨今、超高速の演算を可能とする量子コンピュータや、絶対的な安全性が期待される量子情報通信、あるいは超高感度の検出技術を提供する量子センサなどの量子技術において、量子メモリの重要性が注目されています。量子メモリとは長い時間、量子状態を保持できる素子であり、その候補の1つとして固体中の核スピンの利用が提案されています。今回、微細なメカニカル振動子が引き起こす歪みにより、核磁気共鳴の周波数を素子単位で制御できることが実験的に示されました。この技術により、集積素子における所望の量子メモリの核スピンを個別に操作することが可能となり、固体素子による量子メモリを実現していくうえで、重要な要素技術となることが期待されます。 本研究の一部は独立行政法人日本学術振興会 科学研究費補助金 新学術領域研究「ハイブリッド量子科学」(領域代表:東北大学大学院理学研究科教授 平山祥郎)の一環として行われました。 詳しく見る