特集
変化する現在(いま)、持続する未来(あす)
- 人工知能
- 音声強調
- 生体情報学
- 分散学習
- 数論
新型コロナウイルス感染症の流行によって我々の社会活動は大きく制限されることとなった。一方でAI・機械学習などの技術も日々進歩し、社会活動の持続に向けた活用が拡大している。さらに、情報科学、人間科学の基礎研究では、 このような変化する現在に適応し、持続する未来を切り拓く、新たな展開が生まれている。本特集では、NTTコミュニケーション科学基礎研究所で実施している情報科学・人間科学の基礎研究について、最新の内容を非専門家にも理解できるようにかみ砕いて紹介する。
変化する現在(いま)に適応し、持続する未来(あす)を切り拓くコミュニケーション科学 ――人・社会・環境との調和と共生をもたらす技術の創出
NTT コミュニケーション科学基礎研究所における最近の研究成果のいくつかと、今後の展望について紹介する。
あなたの声を「すぐそば」品質で聴くAI ――遠くからでも近接マイク品質で混ざった音を聞き分ける革新的音響処理技術
複数の話者から離れたマイク(遠方マイク)で収録した音から、話者の近くのマイク(近接マイク)で収録したような高品質な音声を取り出す音声強調の最新技術を紹介する。
モバイルセンシングを活用したパーソナル心臓モデリング
心臓の状態と働きをコンピュータ上に写し取ることの試みの中で開発した生体情報の計測技術と、計測した情報を活用するための新たな情報処理技術を紹介する。
デジタルツインでモビリティ群を賢く制御する ――分散深層学習がもたらす未来の可能性
学習可能なデジタルツインを介して、交通網やデータセンタ網を賢く制御する研究プロジェクトについて紹介する。
対称性に基づく解析学と幾何学による数論と量子相互作用
量子光学におけるもっとも基本的な理論モデルとされる量子ラビ模型などを取り上げ、それらと現代数学、特に整数論とのかかわりを、対称性の観点からの研究経緯、今後の進め方について紹介する。
主役登場 小林 明美(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
とっさに判断して動く脳のメカニズムの解明に向けて