9SEPTEMBER 2023vol.35 NTT技術ジャーナル 2023年9月号 発行日 2023年9月1日(Web) ISSN 2758-7266 / (冊子) ISSN 0915-2318 冊子PDFダウンロード
トップインタビュー NTTグループ、地域社会に活力を提供する「エネルギー源」となる。カーボンニュートラルを実現するエネルギー流通のリーディングカンパニーへ 徹底したESG経営の下、再生可能エネルギーのポテンシャルを最大限に引き出し、地球にやさしい経済活動を推進するNTTアノードエナジー。エネルギー分野における新しいプレーヤーとして、NTTグループの環境負荷低減の取り組みを牽引しています。フラットでスピードある組織運営でエネルギー事業に挑む岸本照之 NTTアノードエナジー代表取締役社長に、主力事業とトップとしての心構えを伺いました。 詳しく見る 特集 量子コンピュータの実用化を加速する取り組み 計算機が扱う情報が爆発的に増加する中、将来にわたり、持続可能な計算機アーキテクチャの実現が求められている。本特集では、計算資源の1つでもある量子コンピュータに対して期待が高まる中、NTTが取り組む「量子コンピューティングシステムアーキテクチャ」の実現に向けた挑戦について紹介する。 詳しく見る 挑戦する研究者たち 独自の薄膜合成法で新高温超伝導体の創製や新物性の発現に挑む 世界の最先端を行くNTTの複合酸化物薄膜作製技術を、新たに開拓した原料の逐次供給技術と組み合わせることで、分子層の厚みを持つ異なる物質を交互に積み重ねた人工物質の作製を行うことができるようになり、新しい超伝導体の発見につながりました。また薄膜作製技術とプロセスインフォマティクス技術との融合により、すでに知られていた酸化物の世界最高品質の薄膜を効率的につくることができるようになり、これまで実証されていなかった新しい物性の観測につながりました。新物質の探索・創製とその物性解明をテーマに研究に取り組むNTT物性科学基礎研究所 山本秀樹上席特別研究員に新物質・新発見と、環境・エネルギー関連で期待のかかる超伝導体への思い、そしてチームワークをベースとした研究者としての姿勢・考え方を伺いました。 詳しく見る 挑戦する研究開発者たち ペロブスカイト太陽電池と水素でカーボンニュートラルをめざす カーボンニュートラルに向けて、再生可能エネルギー、その中でも特に太陽光発電が普及してきています。現在の太陽光発電では主にシリコン系の太陽電池が使われていますが、ここ数年でペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を持つ新たな有機化合物による太陽電池の研究が進んでいます。今後の太陽光発電では、ペロブスカイト太陽電池の軽量・柔軟性を活かして、その普及がさらに加速していくものとして注目されています。NTTアノードエナジー 技術戦略部 野々垣翠氏に、同社が取り組むペロブスカイト太陽電池に関する共同研究や水素など脱炭素エネルギーでカーボンニュートラルをめざす思い、そして、開発者としての姿勢を伺いました。 詳しく見る 明日のトップランナー 本当に「触りたい」触覚コンテンツの新たな地平へ「触りたさの科学的理解とクロスモーダル知覚に基づく触覚提示法の提案」 さまざまな触り心地を表現する「触覚提示技術」は日々進歩を続けています。その一方で「どのような触覚体験が人々の心に響くのか」といった部分は解明されておらず、触覚コンテンツの普及はあまり進んでいません。人の心に響く触覚コンテンツの創出のためには、私たちが「何を触りたい」と思うのかといった触覚の心理学的側面を解明していくことが今後必要となります。今回はSNSなどの大規模データから「触りたさ」を解き明かし、簡易な触覚提示法を活用することで将来の触覚コンテンツの普及をめざす「触りたさの科学的理解とクロスモーダル知覚に基づく触覚提示法」について、宇治土公雄介特別研究員にお話を聞きました。 詳しく見る グループ企業探訪 自然の恵みを技術で活かし、地球と食の未来をデザインする会社 世界的な人口爆発や地政学リスク等により、食料や資源の争奪戦や価格高騰を招いており、さまざまな不確定要因から、食の安全保障(フードセキュリティ)確保の必要性が高まっています。また、気候変動による海水温上昇や乱獲等により、従来近海で取れていた魚が取れなくなる等、水産業にも大きな影響を与え始めています。水産業においては、養殖を中心に生産量が飛躍的に増加し、「獲る漁業」から「育てる漁業」への転換がみられており、その中でも、環境や天候等に影響を受けない「陸上養殖」に注目が集まっています。そのような中、陸上養殖に品種改良技術(ゲノム編集技術)と情報通信技術を取り入れ、水産フードチェーンのイノベーションをめざす会社として設立されたNTTグリーン&フードの久住嘉和社長に、事業展開や地域貢献への想いを伺いました。 詳しく見る
from NTTアノードエナジー NTTが創る日本の水素サプライチェーンへの挑戦 NTTが水素事業に参入するにあたって強みとなると着目したのがNTTのアセット(通信管路・とう道等設備・人材)であり、このアセットを活用した水素パイプライン網を整備することで、新たなエネルギー流通基盤を確立します。ここでは、NTTアノードエナジーの水素事業への取り組みについて紹介します。 詳しく見る