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- 3MARCH 2021vol.33
NTT技術ジャーナル 2021年3月号
発行日 2021年3月1日
(Web) ISSN 2758-7266 / (冊子) ISSN 0915-2318
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- 特別企画
- 第7回 新しい発想の光ファイバ
- ノンフィクション作家の野地秩嘉(のじつねよし)氏より「ムーンショット・エフェクト──NTT研究所の技術レガシー」と題するNTT研究所の技術をテーマとした原稿をいただきました。連載第7回目は「新しい発想の光ファイバ」です。本連載に掲載された記事は、中学生向けに新書として出版予定です(NTT技術ジャーナル事務局)。
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- グローバルスタンダード最前線
- ISO/IEC JTC1 SC27 WG2標準化動向
- ISO(International Organization for Standardization)/IEC(International Electrotechnical Commission)JTC (Joint Technical Committee)1 SC(Subcommittee)27では、セキュリティやプライバシに関する方法・技術・ガイドライン等の開発・標準化が行われています。その中でもWG(Working Group)2は暗号およびその他のセキュリティメカニズムの開発・標準化を担っています。ここではWG2での暗号アルゴリズム・プロトコルに関する最新の標準化動向を紹介します。
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- Focus on the News
- 量子コンピュータの小型化・高速化を実現する回路圧縮手法を開発
- 国立情報学研究所とNTTは、大規模な量子コンピュータ上の計算回路の圧縮化とコンパイラ設計のための新しいアプローチを定式化しました。本手法を用いることで、量子計算サブルーチン回路を平均約70%圧縮することが可能となり、大規模量子コンピュータの開発に必要とされるリソースの低減化を実現しました。大規模量子コンピュータに必要とされる量子ビット数の大幅な削減と、計算時間の短縮化による量子コンピュータの高速化が期待されます。
本研究成果は、Phys. Rev. Xに米国東部時間2020年11月11日に掲載されました。
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- Focus on the News
- ロボット農機や5G、IOWN関連技術による農機の圃場間自動走行と遠隔監視制御を実現
- 北海道大学(北大)、岩見沢市、NTT、NTT東日本、NTTドコモは、最先端のロボット農業技術に、第5世代移動通信システム(5G)、革新的ネットワーク技術IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)を実現する技術の1つである複数ネットワーク最適活用技術や高精度な測位技術等を用いて、農機完全自動走行に向け、通信や映像の途切れを防止する等、安定的で円滑な農機の広域自動走行とその遠隔監視制御を実現しました。
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- Focus on the News
- 生体音を遠隔に伝送できる装着型音響センサアレイシステムを開発
- NTTは、多数の音響センサにより生体の各部分から生じる音響信号(生体音)を収集し、ネットワークを通じて遠隔伝送する機能を備えた装着型(ウェアラブル)の音響センサアレイシステムを開発しました。
開発したシステムは、多チャネルの音響センサを備えた検査着、送信端末、および受信端末から構成されます。対象者が検査着を着用すると、音響センサが各部分の生体音をとらえ、送信端末を通じて遠隔にある受信端末に送信します。受信端末を操作することで、対象者の身体各個所の生体音を聴取したり記録したりすることができます。
本システムが医療用として実用化されれば、医療者が患者と直接接触することなくさまざまな場所の生体音を聴取することが可能となり、オンライン診療などに有用であると期待されます。また本システムは、さまざまな場所の生体音を同時にかつ高音質で収集する機能を持つため、生体音に基づく体の状態の可視化など、新しい技術の研究開発に役立つと考えられます。
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- Focus on the News
- 世界で初めて半導体ソフトエラーを引き起こす中性子のエネルギー特性を測定
- NTTおよび名古屋大学、北海道大学は共同で、中性子の持つエネルギーごとの半導体ソフトエラー発生率を“連続的な”データとして実測することに成功し、その全貌を世界で初めて明らかにしました。
この「ソフトエラー発生率の中性子エネルギー依存性のデータ」は、宇宙線による半導体影響の研究・対策においてもっとも重要なものですが、これまでは飛び飛びのエネルギーでの測定値しかなく、連続的な測定データを得ることは不可能でした。本研究では、光速に近い中性子の速度を測定可能にする超高速エラー検出回路を開発し、1 MeVから光速に近い800 MeVまでの非常に広範囲なエネルギーの中性子によるソフトエラーの測定を可能としました。
今回測定に成功したソフトエラー発生率のデータは、その発生に関するもっとも基本的かつ重要なデータの1つです。このデータにより、地上のみならず、上空・宇宙・他惑星などあらゆる環境下での中性子起因ソフトエラーの故障数を算出できるようになります。今後、宇宙ステーションにおける半導体信頼性の評価、半導体の材料レベルのソフトエラー対策、加速器によるソフトエラー試験、さらにはソフトエラーの発生過程シミュレーションへの適用など、さまざまな領域への貢献が期待されます。
本成果は2020年11月19日にIEEE Transactions on Nuclear Scienceにて公開されました(1)、(2)。
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- Focus on the News
- 世界で初めて複雑なデータを無限の柔軟度で分類できる機械学習技術を実現
- NTTは、ネットワークやグラフを含む関係データ(例:ユーザの商品購買歴やユーザ間のソーシャルネットワークを表す行列データ)解析のための機械学習技術として、事前にモデルの構造やパラメータが与えられない場合でも、これらをデータ駆動的に最適化して学習し、データをクラスタリングする手法を実現しました。
統計的機械学習技術の設計において、統計モデル・学習モデルの規模やパラメータの設定は、一般にデータ解析結果に大きな影響を及ぼす重要な問題です。しかし複雑化する現代において、データの規模も増大し、その特性も多種多様となり、モデルの規模やパラメータを、与えられたデータに合わせて適切に設定する作業を人手で行うことは膨大な時間と労力を要する難しい課題です。そこで、統計モデル・学習モデルが、モデルの規模やパラメータをデータ駆動で自動的に調整する手法の需要が高まっています。本成果は、任意のサイズの関係データを長方形分割によってクラスタリングする際に、長方形分割の候補となるあらゆる組合せパターンを生成できる新しい確率的生成モデルと、最適な長方形分割をデータに合わせて調整しクラスタリングする効率的なデータ解析法を構築しました。今後は、本技術の研究開発を進展させることで、より柔軟で自律的な人工知能の実現に向けた要素技術として貢献していきます。
本成果は米国太平洋時間の2020年12月6日の国際会議NeurIPS (Advances in Neural Information Processing Systems) 2020 のspotlight発表として口頭発表しました。また、本成果の潜在的な応用可能性の検証を目的として、関連したコードをGitHubにて公開しています。
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- Focus on the News
- マルチテナント型物流施設「DPL市川」においてAIを活用した実証実験を開始
- 大和ハウス工業とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、大和ハウス工業が開発したマルチテナント型物流施設「DPL市川」において、NTT Comが提供するAI映像解析ソリューション「COTOHA Takumi Eyes<sup>®</sup>」を活用し、物流施設で初めて施設内に設置したカメラ映像から利用者のマスク着用有無や、施設内カフェテリアの混雑度を自動で検知する実証実験を2020年12月4日より開始しました。
本実証実験では、利用者が当施設に入館する際に、「COTOHA Takumi Eyes<sup>®</sup>」がマスク着用の有無を判定し、マスク装着を促すメッセージを当施設入口のモニタに表示することや、共用スペースであるカフェテリアの混雑度を検知し、エリア別の混雑状況や入場を制限するメッセージをカフェテリア入口に設置されたモニタを介して利用者に伝えることで、新型コロナウイルスなどの感染症拡大防止対策としての有効性を検証します。
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