NTT技術ジャーナル記事

   

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特集

新機能物質・材料創製研究の最前線

NTT物性科学基礎研究所では、高品質薄膜結晶の作製技術や、高度な加工・測定・分析技術を蓄積・発展させ、これらの技術をベースとした新規材料の探索や新機能素子の実現、さらには物理的考察による学理の構築へ向けた研究に取り組んでいる。本特集では、近年創出された顕著な成果について紹介する。

NTTにおける新機能物質・材料創製研究の概要

酸化物や窒化物をはじめとする無機材料に焦点を当て、二次元構造薄膜、原子層物質、さらには一次元的なナノワイヤに関する最新の研究の概要を紹介する。

最高の強磁性転移温度を持つ新絶縁物質Sr3OsO6の創製

世界で初めて合成・発見された、電気を通さない物質(絶縁体)の中で、最高の温度(780 ℃以上)で磁石としての性質(強磁性)を示す新物質Sr3OsO6について紹介する。

磁気的純化されたエルビウム希薄添加酸化物結晶の作製と光物性 ―― 量子情報操作プラットフォームをめざして

高温超伝導体をはじめとする複合酸化物の最高品質薄膜を実現する酸化物分子線エピタキシー技術と原子分解能を持つ顕微鏡観察、格子定数エンジニアリングについて紹介する。

2次元伝導面を持つ高温超伝導体の基本物質のMBE成長と原子分解能観察

高温超伝導体をはじめとする複合酸化物の最高品質薄膜を実現する酸化物分子線エピタキシー技術と原子分解能を持つ顕微鏡観察、格子定数エンジニアリングについて紹介する。

原子層物質のCVD成長技術

高品質グラフェン単結晶の大面積化、および結晶方位制御によるh-BN(六方晶窒化ホウ素)の高品質化技術について紹介する。

新機能ワイドギャップ半導体材料の開拓

独自の手法によるc-BN薄膜の成長技術と、実際のパワーデバイス応用に不可欠なドーピングによるc-BN薄膜の電気伝導性制御について紹介する。

ウルツ鉱型GaPナノワイヤの結晶成長 ―― 太陽光による水素生成デバイスへ向けて

塩素によるエッチングとガリウム原料の繰り返し供給による手法で作製した積層欠陥のないウルツ鉱型GaPナノワイヤについて紹介する。

主役登場 平間 一行(NTT物性科学基礎研究所)

新機能材料研究が切り拓く新しい世界