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10OCTOBER 2019vol.31

NTT技術ジャーナル 2019年10月号
発行日 2019年10月1日
(Web) ISSN 2758-7266 / (冊子) ISSN 0915-2318
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  • 道路路面診断ソリューション ―― AI解析技術を用いて道路管理の効率化
    NTTフィールドテクノでは、インフラ設備の構築、保全にかかわるノウハウを活かして、社会インフラの維持をテーマに新規ビジネス創出に取り組んできました。今回紹介する道路路面診断ソリューションでは、全国の自治体が抱える大きな課題である、道路の舗装点検にかかるコストと労力に対して、NTTグループの保有するAI(人工知能)技術等を活用し、新たな点検手法を確立することで、低コストで効率的な道路の点検を実現させました。
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  • 地下メタルケーブル保守稼動削減に向けた「圧力発信器チェッカー」の開発
    道路などの地下に敷設されている地下メタルケーブルには、メタル心線の電気的特性を良好な状態で保てるように乾燥空気が供給され、複数個所に設置された圧力発信器で供給区間の状態(乾燥空気の圧力)を遠隔で把握しています。しかし、圧力発信器の故障が疑われる場合であっても、その正常性を遠隔にて確認することが困難な状況でした。そこで今回、NTT東日本技術協力センタでは、圧力発信器の正常性判断を遠隔で行える「圧力発信器チェッカー」を開発しましたので紹介します。
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  • ASTAP-31およびAPT WTSA-20準備会合報告
    APT(Asia Pacific Telecommunity)におけるICT分野の標準化活動の強化、地域として国際標準の策定に貢献することを目的としたASTAP(APT Standardization Program)の第31回総会(ASTAP-31)が2019年6月に東京で開催されました。ここではASTAP-31の結果報告、および2020年に予定されているWTSA(World Telecommunication Standardization Assembly)の第1回APT準備会合の状況を報告します。
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  • インドネシアにおける光アクセス技術支援
    NTT東日本国際室は、インドネシアPTテレコムとの技術交流や研修受入れ等を通じて、共に通信インフラ品質の向上をめざすことで、通信キャリアとしてのパートナーシップ維持・強化に努めてきました。ここでは、現在、インドネシアで実施しているFTTH(Fiber To The Home)の展開や運用・保守の取り組みを中心に紹介します。
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  • 光を用いたコヒーレントイジングマシンと超伝導量子ビットを用いた量子アニーリングマシンの計算性能を実験で比較
    NTTは、情報・システム研究機構国立情報学研究所(NII)と共同で、縮退光パラメトリック発振器のネットワークを用いて組合せ最適化問題の解を高速に探索する情報処理の新手法「コヒーレントイジングマシン」の特性を評価する実験を行い、コヒーレントイジングマシンの持つ柔軟なノード間接続の仕組みが、複雑なグラフ構造の問題を高い正答率で解くうえで重要な役割を果たしていることを明らかにしました。
    本研究では、NTT物性科学基礎研究所および米国スタンフォード大学に設置されているコヒーレントイジングマシンと、米国NASA エイムズ研究センタに設置されている量子アニーリングマシンを用いて、さまざまな辺密度を持ったグラフに対する最大カット問題の正答率評価を行いました。その結果、辺密度の高いグラフにおける解探索に対して、コヒーレントイジングマシンが量子アニーリングマシンを上回る正答率を示すことが実験で確認されました。この研究成果は、コヒーレントイジングマシンに実装されている測定・フィードバック法と呼ばれる仕組みが、多数の縮退光パラメトリック発振器の間に複雑なネットワーク構造を実装する基盤技術として有用であることを示すものであり、より大規模な組合せ最適化問題を高速に解くイジング型計算機の実現に寄与することが期待されます(図)。
    なお、本研究開発は内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の山本喜久プログラム・マネージャーの研究開発プログラムの一環として行われました。
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  • 世界でもっとも広い241ギガヘルツの帯域を有する増幅器ICを実現
    NTTは、高精度な回路設計手法と、広帯域化を図る新しい回路アーキテクチャにより、世界でもっとも広い241 GHzの帯域を有する増幅器ICの実現に成功しました。
    増幅器ICは汎用性の高い基本素子であり、光通信、無線通信、計測器、レーダ・イメージング等さまざまな分野で利用されます。近年、各分野での高速化・高分解能化に伴い、より広帯域なアナログICが必要になっています。例えば、データセンタ等で使われるイーサネット等の光通信では、1レーン当りのアナログ帯域はCMOS DAC/ADCの帯域限界により20 GHz程度にとどまっており、さらなる通信容量の大容量化のボトルネックとなっていました。
    NTTは、独自の高精度回路設計技術と、広帯域化を可能とする新しい回路アーキテクチャ技術を適用した増幅器ICをInP-HBTで実現し、世界でもっとも広い帯域241 GHzの増幅器ICの実現に成功しました。本増幅器ICと帯域拡張技術を組み合わせて光通信に適用することで、1レーン当り現在の10倍の大容量化につながることが期待されます。また、本増幅器ICを無線通信に適用することで、ミリ波帯までのマルチバンド一括送信・受信の実現につながるので、Beyond 5Gに向けたキーデバイスとして期待されます。
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  • 横浜市、東急、NTTドコモ、NTTが、住民主体のまちづくりの活動をICT・IoT技術で加速する新たな取り組み「データ循環型のリビングラボ」共同実証実験を開始
    横浜市、東急(株)、NTTドコモ、 NTTは、横浜市と東急が推進する「次世代郊外まちづくり」のモデル地区「たまプラーザ駅北側地区」(本地区)において、地域住民との連携のもと、まちの課題解決やコミュニティ活性化を目的に、新たな取り組みとなる「データ循環型のリビングラボ(本スキーム)」に関する共同実証実験(本実験)を、2019年6月15日から開始しました。
    本スキームは、まちに関するデータを活用し、地域住民が主体となり、まちの課題解決に向けた取り組みを行うことを支援・加速する仕組みです。本実験では、地域住民が設定した地域課題「コミュニティ活性化」に対して、「まち歩きサービス」と「地域チャットボット」という2つのICTサービスを提供し、その活用を通じて住民の関心ごとや活動エリア、まちのイベント情報などのまちに関するデータを収集します。そして、収集データを地域住民に共有し、ワークショップなどで活用することで、ICTサービスの導入に向けた検討・検証を行います。さらに、データを可視化して共有することで、新たなまちの課題や住民のニーズに気付くきっかけをつくり、地域住民による新たな活動の創出をめざします(図)。
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  • 実世界を反映した高精度デジタル情報の掛け合わせによる革新的サービスを創出する「デジタルツインコンピューティング構想」を策定
    NTTは、あらゆる社会・経済が大きな変革を求められている今後の時代に、デジタルトランスフォーメーションによってスマートな社会の実現をめざしています。このたび、パートナーの皆様とともにその変革を実現するIOWN構想の1つとして、「デジタルツインコンピューティング構想」を策定しました。
    この構想は、実世界におけるモノ・ヒト・社会に関する高精度なデジタル情報を掛け合わせることにより、従来のICTの限界を超えた大規模かつ高精度な未来の予測・試行や、新たな価値を持った高度なコミュニケーションなどを実現します。それによって、世界中のさまざまな社会課題の解決や革新的サービスの創出を通じ、スマート社会の実現を加速します。
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